輪状膵(annular pancreas)とは

  • 膵組織が部分的あるいは全周性に十二指腸を取り囲んだ先天奇形。
  • ほとんど十二指腸下行脚に発生。稀に球部や水平脚に認められる。
  • 輪状膵の膵管はWirsung管と交通することが多いが、時にSantorini管と交通したり、直接十二指腸に開口することもある。
  • 約半数は小児期、約半数は成人期に認められる。
  • 小児期早期(特に新生児期)に、十二指腸の狭窄が強く、嘔吐や腹痛などの閉塞症状を来す。また消化管や心臓の合併奇形を来すこともある。
  • 腹部X線で胃と閉塞部よりも口側の十二指腸の拡張によるdouble buble signを示し、duodenal atresiaとの鑑別が問題となる。
  • 成人では、胃十二指腸潰瘍膵炎の合併による症状、慢性膵炎による十二指腸狭窄の進行による症状や総胆管の狭窄による閉塞性黄疸などにて発症する。
症例 60歳代女性 無症状

腹部単純CTの横断像です。

十二指腸(下行脚)を膵実質が取り囲んでいる様子がわかります。

輪状膵を疑う所見です。

症例 56 歳の女性。検診の超音波検査で異常を指摘された。

annular pancreas2005年放射線科診断専門医試験問題60より引用。

膵が十二指腸を取り囲んでおり、輪状膵を疑う所見です。

急性腹症の原因となる奇形・バリエーション

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