心筋の脂肪沈着の鑑別疾患
- 生理的脂肪沈着
- 陳旧性心筋梗塞
- 不整脈原性右室心筋症(arrhythmogenic right ventricular cardiomyopathy:ARVC)
- 脂肪腫
- 脂肪腫様過形成(lipomatous hypertrophy of the atrial septum:LHAS)
- 結節性硬化症
など
生理的脂肪沈着
- 生理的脂肪沈着は右室流出路や右室自由壁に認めることが多い。
- 左室心尖部に認める場合は、陳旧性心筋梗塞と鑑別が必要。
不整脈原性右室心筋症
- 遺伝性心筋症の一種。
- 右室流出路の拡張や右室壁の菲薄化、右室肉柱の発達、右室瘤を呈する。
心筋梗塞後の脂肪変性
- 左室心筋に多い。
- 冠動脈の支配領域に一致した脂肪変性を心内膜下優位に認める。
脂肪腫
- 心臓腫瘍のうち5-10%を占める。
- ほとんど単発で、特に右房と左室に好発。
- 腫瘍内に充実部位を認めた場合は脂肪肉腫、奇形腫、血管筋脂肪腫が鑑別に挙がる。
脂肪腫様過形成(lipomatous hypertrophy of the atrial septum:LHAS)
- 右房壁と左房壁の間に脂肪織の増勢が見られることがあり、真の脂肪腫とは区別される。
- 高齢者や肥満の症例に多い。
- 心房性不整脈の原因となる。
- 卵円窩部分が取り残されるのが特徴。
http://www.hph.pref.hiroshima.jp/about/ishi/pdf_048/048_04_kai.pdf
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参考文献:
- 画像診断 Vol.42 No.11 増刊号 2022 P876-88
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