成人の小脳萎縮の鑑別疾患
- 小脳にCTやMRIで異常濃度、信号がある場合は、脳血管障害、脳炎後、熱中症などによる変化を考える。
- 脳幹萎縮を伴っている場合は、脊髄小脳変性症の可能性を考慮する。
- 脳幹萎縮を伴わず小脳萎縮のみの場合は、小脳失調の有無に着目する。小脳失調ありの場合は脊髄小脳変性症の可能性を考慮。なしの場合は、抗てんかん薬などの薬剤性、アルコール多飲などを考慮、それらもない場合はミトコンドリア脳症も考慮する。
- 他、多発性硬化症、外傷後変化、傍腫瘍性神経症候群、慢性期のてんかん、放射線治療後、後頭蓋窩の手術後、ビタミンB12欠乏、抗癌薬などの中毒性、重金属が原因となることがある。
参考文献:画像診断 Vol.42 No.11 増刊号 2022 P18-21