慢性好酸球性肺炎(CEP:chronic eosinophilic pneumonia)

  • 末梢血の好酸球増多と肺の浸潤影を示す疾患(これをPIE症候群と呼ぶ。)のうち、数週間〜数ヶ月の臨床経過を示す原因不明のびまん性非感染性肺疾患。
  • 2週間以上の経過。
  • 半数は30-50歳。男女比は1:2で女性に多い。
  • 半数の症例で喘息アトピーの既往あり。
  • 症状は、発熱、咳、体重減少、不快感、息切れ。
  • 多くの症例において末梢血で好酸球、IgG増多。
  • 治療は中等量ステロイドから開始し、少量ステロイドの長期投与。再発しやすいが、予後は良好。
  • Loffler(レフレル)症候群との鑑別としては、Loffler症候群は症状がなにか、あっても軽い。また喘息との関連はない。一過性であり、自然軽快するのが特徴。

CEPの画像所見

X線所見

  • 上肺野末梢に非区域性に分布する浸潤影
  • 広範な病変では、末梢優位の斑状影でphotographic negative pulmonary edema:肺水腫の写真のネガのようなパターンを示す。

CT所見

  • 両側胸膜下に非区域性に斑状に分布。
  • 移動性(migration)の末梢優位の浸潤影。
  • しばしば融合傾向
  • COPに類似。(なのでOP/EPパターンと言われる。)
  • reversed halo sign(CEPに特異的ではなく、COPや結核、サルコイドーシスなどでも見られることがある)
  • 細葉性の小結節や気管支壁肥厚も見られる。

▶︎末梢優位びまん性の斑状影~浸潤影を呈する疾患

OP EP

症例 40歳代男性 遷延する咳嗽

CHRONIC EOSINOPHILIC PNEUMONIA

経時的に末梢優位に認める斑状影の移動あり。

好酸球増多も認めており、慢性好酸球性肺炎と診断され、ステロイド治療が行われました。


症例 30歳代女性 遷延する咳嗽

CHRONIC EOSINOPHILIC PNEUMONIA1

末梢優位に多発浸潤影像あり。一部reversed halo signあり。

CEP/COPパターン。

好酸球増多あり、慢性好酸球性肺炎と診断され加療されました。


動画で学ぶ慢性好酸球性肺炎2症例

キー画像(症例①)eosino1

eosino2

両側胸膜下に非区域性の斑状影を認めています。


▶キー画像(症例②)

eosino3

eosino4

両側胸膜下に非区域性の斑状影を認めています。


症例 45 歳の女性。咳嗽と呼吸苦。

CHRONIC EOSINOPHILIC PNEUMONIA2005年放射線科診断専門医試験問題25より引用。

胸部X線写真で右外套部に浸潤影あり。
CTでは、右肺中葉から下葉にかけて胸膜を隔てて広がる非区域性の帯状の周囲すりガラス影を伴うコンソリデーションあり。
非区域性の分布であるため、経気道性感染症は否定的である。
好酸球性肺浸潤(pulmonary infiltration with eosinophilia:PIE)が疑われる。

(参考)好酸球増加症候群

原因不明の好酸球増加により臓器障害をきたす症候群で男性に多い。

  1. 末梢血の好酸球増加1500/μL以上が6カ月以上持続する。
  2. アレルギーや寄生虫感染など、明らかな好酸球増加をきたす疾患がない。
  3. 組織への好酸球浸潤による症状や徴候の存在。

3つの診断基準が設けられており、心臓、呼吸器、関節、皮膚、中枢神経、腎臓などに病理学的な好酸球浸潤や障害を生じる。



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