Galaxy sign(ギャラクシーサイン)は、胸部CTにおいて肉芽腫性疾患、特にサルコイドーシスで認められる典型的な画像所見です。

中心に大きな結節陰影を認め、その周囲に多数の微小結節が集簇することで、まるで銀河のように見えるため「galaxy sign」と呼ばれています。

先に結論:galaxy signとは

  • galaxy signは、胸部CTで大きめの結節のまわりに、小さな粒状の結節がたくさん集まって銀河のように見える所見で、サルコイドーシスに典型的です(小さな肉芽腫が集まってできるため)
  • 結核などでも見られることがあり、肺がんとの区別が問題になります。リンパ節の腫れ(両側肺門)・リンパ路に沿った粒状影などをあわせて判断します
  • サルコイドーシスの胸部CTで最も多いのは両側肺門リンパ節腫大、肺ではリンパ路に沿った微小結節が典型で、galaxy signのような腫瘤様の陰影は非典型像です(Criado 2010)

Galaxy Signの定義と特徴

  • 中心に1つの比較的大きな結節または腫瘤陰影(mass lesion)
  • 周囲に微小結節(小肉芽腫)が多数存在
  • 全体として、星雲のような広がりを示す

この構造は、HRCTによってより明瞭に観察され、従来「単なる結節陰影」とされていたものの本体が、微細な粒状結節の集合体であることが示されています。

銀河は螺旋状の構造をもつ天体ですが、CT上のgalaxy signも中心密度の高い結節を囲むように多数の微小構造が集まり、まさに「天の川」を連想させる形を示します。Nakatsuらは、大きな結節が小結節の癒合からなり周囲に多数の小さな衛星結節を伴う像を銀河に見立て、「sarcoid galaxy sign」と名付けました。

なお「sign(サイン)」とは、画像で見られる特徴的な形を、身近なものにたとえて名前を付けた呼び名のことです。

代表的な疾患と鑑別

症例 60歳代女性 サルコイドーシス

引用:Radiopaedia

多数の小結節陰影が集簇し塊状陰影を形成し、周囲にも小結節を認めます。

Galaxy signを疑う所見です。

症例 30歳代女性 サルコイドーシス

引用:Radiopaedia

多数の小結節陰影が集簇し塊状陰影を形成し、周囲にも小結節を認めます。

こちらもGalaxy signを疑う所見です。

類似用語である衛星病変との違い

衛星病変(satellite lesion)との違いとしては、galaxy signがmass lesionに対して放射状に広がるように見えるのに対し、衛星病変はよりランダムに小結節が点在している印象があります。

衛星結節(衛星病変)とは、主な結節のまわりに散らばる小さな結節のことです。8〜15mmの充実性の孤立結節では、衛星病変があることが良性を示す独立した所見でした(He 2024)。ただし衛星結節だけで良性と決めることはできず、ほかの所見や経過とあわせて判断します。

臨床的意義と読影のポイント

  • Galaxy signを見たら、BHL(両側肺門リンパ節腫大)があるかを確認する。サルコイドーシスでは経過中に約90%で胸部画像異常がみられ、最も多い所見は両側肺門リンパ節腫大、HRCTで最も典型的な肺病変はリンパ路周囲に分布する微小結節です。galaxy signのような腫瘤様陰影は非典型像に含まれるため、これら典型所見の有無をあわせて確認します。
  • 時にgalaxy signが融合してmass lesion様に見えることもある

サルコイドーシスの胸部CT所見(典型と非典型)

分類 所見
典型 両側肺門リンパ節腫大(最も多い)、リンパ路に沿った微小結節、線維化、両側の肺門周囲の陰影
非典型 腫瘤様・肺胞性の陰影(galaxy signを含む)、蜂巣肺様の嚢胞、粟粒状陰影、モザイク状の吸収値、気管・気管支病変、胸膜病変
合併症 アスペルギローマなど

出典:Criado 2010。サルコイドーシスの約20%は慢性の肺病変から肺線維症に進むと推定されています(Criado 2010)。

まとめ

  • Galaxy signはサルコイドーシスの診断の補助となるCT所見(活動性結核でも見られるため特異的ではない)
  • 衛星病変やmiliary結節との鑑別が必要。単発の集簇、下葉S6の集簇、リンパ節腫大を伴わない場合やtree-in-bud所見を伴う場合は、サルコイドーシスより活動性肺結核を考えます。
  • 中心結節と周囲の結節の集簇パターンが鍵

関連記事:【胸部CT読影】覚えておきたい代表的な画像|肺実質・血管・胸膜サインを体系的に整理

参考:

  • Nakatsu M, et al. Large coalescent parenchymal nodules in pulmonary sarcoidosis: “sarcoid galaxy” sign. AJR Am J Roentgenol. 2002;178(6):1389–1393.
  • Marchiori E, et al. Atypical distribution of small nodules on high-resolution CT studies. Respir Med. 2011;105:1263–1267.

参考文献

  1. Nakatsu M, Hatabu H, Morikawa K, et al. Large coalescent parenchymal nodules in pulmonary sarcoidosis: “sarcoid galaxy” sign. AJR Am J Roentgenol. 2002;178(6):1389-93. PubMed
  2. Marchiori E, Zanetti G, Barreto MM, et al. Atypical distribution of small nodules on high resolution CT studies: patterns and differentials. Respir Med. 2011;105(9):1263-7. PubMed
  3. Heo JN, Choi YW, Jeon SC, et al. Pulmonary tuberculosis: another disease showing clusters of small nodules. AJR Am J Roentgenol. 2005;184(2):639-42. PubMed
  4. Criado E, Sánchez M, Ramírez J, et al. Pulmonary sarcoidosis: typical and atypical manifestations at high-resolution CT with pathologic correlation. Radiographics. 2010;30(6):1567-86. PubMed
  5. Crouser ED, Maier LA, Wilson KC, et al. Diagnosis and Detection of Sarcoidosis. An Official American Thoracic Society Clinical Practice Guideline. Am J Respir Crit Care Med. 2020;201(8):e26-e51. PubMed
  6. He XQ, Huang XT, Luo TY, et al. The differential computed tomography features between small benign and malignant solid solitary pulmonary nodules with different sizes. Quant Imaging Med Surg. 2024;14(2):1348-1358. PubMed

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