視神経炎(optic neuritis)
- 脱髄疾患が最も多く多発性硬化症(MS)や視神経脊髄炎(NMO)で起こるが、特発性が65%と最多。
- 他には、膠原病(Sjögren症候群、SLE、Behçet病)、炎症、感染(ウイルス、真菌、梅毒)、中毒、虚血、抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連血管炎などが原因となる。
- 20〜40歳の成人、女性に好発。
- 急性視力障害が重要な症状。
- NMOに伴う視神経炎は抗アクアポリン抗体陽性視神経炎とも呼ばれる。
- 多発性硬化症(MS)や視神経脊髄炎(NMO)が疑われる場合には全脳MRIや全脊椎MRIの追加撮影も検討する。
視神経炎(optic neuritis)のMRI画像所見
- MRIではSTIRや脂肪抑制T2WIで高信号、脂肪抑制造影画像での増強効果(活動性を示唆する所見とされる)を認める。
- 冠状断像での観察が有用。
- 急性期には視神経は腫大し、慢性期には一般的には視神経は萎縮をする。萎縮をすると視神経周囲のくも膜下腔が拡大する。
症例 40歳代男性 急性視力障害
引用:radiopedia
脂肪抑制T2WIで左視神経の腫大、視神経鞘内のCSFの消失を認ます。また左視神経は造影効果を認めています。
特発性の視神経炎(急性期)と診断されました。
参考文献:
- 新版 所見からせまる脳MRI P141
- 新 頭部画像診断の勘ドコロP239
- 頭頸部 画像診断の勘ドコロNEO P105,6
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