骨転移とMRIで診断してならない赤色髄
- 前立腺癌患者などでのMRIにおける骨転移偽陽性症例には、変性、感染、血管腫など良性病変がある。
- もう一つ忘れてはならないのが骨髄内に島状、腫瘤状に孤立性に描出されることがある赤色髄。
- 赤色髄はDWI高信号、T1WI低信号、T2WI低信号となることがあり、骨転移と誤診しないように注意が必要。
- 骨転移ではないと診断するには、CTで骨硬化性病変がないこと、赤色髄には水・脂肪が40%程度ずつ含まれていることから、T1WIをよく観察すると一部に高信号を認めていたり、in phase→out of phaseで信号低下を認める点を確認すること。
- ちなみに、脊椎血管腫もDWIで高信号となるがCTでのpolka dot signや血管腫にも脂肪が含有されるため、in phase→out of phaseで信号低下を認める点を確認する。
- 逆にいえば、in phase→out of phaseで信号低下を認めていたり、T1WIで内部に高信号な脂肪成分を同定できたら転移は否定できる。
関連記事:過形成骨髄=造血髄(赤色髄)化=再転換の画像診断、画像所見
参考文献:
- 画像診断 vol.37 No.14 2017 P1496
- 全身DWIBSドライブスルー P43-4
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