三角骨(os trigonum)
- 約10-13%の頻度で認められる副骨(過剰骨とも呼ばれる)。
- 副骨は胎生期の遺残、本来の骨と癒合できずに分離して骨化したもの。
- 足の副骨には三角骨以外に、外脛骨、os peroneum、os intermetatarseumがある。
- 距骨外側結節の癒合不全によって発生する。
症例 20歳代女性
転倒による脛骨天蓋骨折(pilon骨折)の精査のCTに偶発的に三角骨を認めています。
三角骨障害(disorder of os trigonum)とは?
- 三角骨が脛骨と踵骨に挟まれ、距骨と衝突することにより痛みを認めることがあり、三角骨障害という。
- さらに、近くを走行する長母指屈筋腱を挟み、障害を起こすこともあり、後方インピンジメント症候群と呼ばれる。
- 足関節の底屈時に足関節後方に痛みと腫脹を認める。後方インピンジメント症候群を合併している場合は母趾の屈曲制限を認める。
- 診断にはMRIにおけるSTIRが有用で、三角骨に骨髄浮腫を示唆する高信号を認める。
参考文献:足関節・足部のMRI P140-145
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