【胸部】TIPS症例38

【胸部】TIPS症例38

【症例】50歳代男性

スクリーニング

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どんな血管奇形がありますか?

まず、正常ですと、大動脈弓部は気管の左側を右から左に走行して、その後下行大動脈となって下行していきます、。

しかし、この症例では、気管の右側を走行しています。

これを右大動脈弓と言います。

さらに、弓部の途中で膨らみ(これをKommerell憩室という)を認めており、左鎖骨下動脈を気管の背側から分岐していることが分かります。

正常ですと、左鎖骨下動脈は気管の腹側を走行します。

これを異所性左鎖骨下動脈と言います。

正常の解剖を胸部画像診断ツール(PC対応で、スマホ・タブレット対応していません)で今一度確認しておいてください。

この異所性左鎖骨下動脈は今回のように通常、右大動脈弓に合併してみられます。

 

診断:右大動脈弓+異所性左鎖骨下動脈

 

関連:異所性左鎖骨下動脈とは?CT画像診断のポイントは?

その他所見:

  • 甲状腺右葉にLDAあり。
  • 左副腎結節あり。
【胸部】TIPS症例38の動画解説

お疲れ様でした。

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