異所性左鎖骨下動脈(aberrant left subclavian artery)とは?

  • 通常は右大動脈弓に合併して見られる。
  • 奇異性左鎖骨下動脈、異常左鎖骨下動脈とも呼ばれる。
  • 右鎖骨下動脈の起始部よりも遠位側の下行大動脈より分岐する。(Ther Nucl Med,116:519-527,1972)
  • 分岐部は部分的に拡張して、食道後壁に圧排像を認める。

右大動脈弓とは?

  • 本来消失する右の原始背側大動脈が残存したもの。
  • 頻度は0.02-0.06%。
  • 無症状で成人に見られる。

関連記事)異所性右鎖骨下動脈 とは?CT画像診断は?

参考文献)脳・頭頚部血管のNormal Variations P38

症例 70歳代 男性 造影CT

aberrant-left-subclavian-artery1

右大動脈弓あり。部分的に拡張した分岐部より、異所性左鎖骨下動脈あり。

部分的に拡張した分岐部をKommerell憩室という。

症例 80歳代 男性 単純CT

aberrant-left-subclavian-artery2

右大動脈弓あり。部分的に拡張した分岐部より、異所性左鎖骨下動脈あり。

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