【胸部】TIPS症例35

【胸部】TIPS症例35

【症例】70歳代女性
【現病歴】中葉舌区症候群(NTM疑い)でフォローされている。
【生活歴】喫煙:20本/日、20-66歳まで、飲酒なし

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両側上葉を中心に認める変化は何?

左の上葉の胸壁沿いに気腫性変化を認めています。

壁の構造はほとんど認めません。

傍隔壁型肺気腫を疑う所見です。

傍隔壁型肺気腫に加えて小葉中心性肺気腫も認めていることがわかります。

皆さんの環境ではできませんが、気腫を見やすい濃度に調節すると、その様子が明瞭です。

 

  • 小葉中心性肺気腫
  • 傍隔壁型肺気腫

ともに喫煙が関与し、このように混在することもあります。

ただし、傍隔壁型肺気腫のみの場合は、CTにおける低吸収域の範囲の割に肺機能が低下しないことが特徴とされています。

 

診断:傍隔壁型肺気腫+小葉中心性肺気腫

 

関連:COPD(慢性塞性肺疾患)のCT画像診断のポイントは?

【胸部】TIPS症例35の動画解説

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