【胸部】TIPS症例9

【胸部】TIPS症例9

【症例】40歳代女性
【主訴】咳嗽
【現病歴】20日前から咳嗽あり。胸部レントゲンで異常陰影を指摘された。

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胸部レントゲンの異常陰影の原因は?

まず胸部レントゲンから見てみましょう。

右下肺野内側に濃度上昇を認めています。

浸潤影や無気肺(中葉)のようにも見えます。

また右心陰影がはっきりしません。

また正常例と比較してみると、前肋骨の角度が正常よりも急峻であることがわかります。

第一肋骨と胸骨との接合部位も正常よりもだいぶ下ですね。

次にCTを見てみましょう。

肺野に浸潤影や腫瘤影は認めません。

胸骨が内側に陥没しており、いわゆる漏斗胸の形態です。

漏斗胸によって胸部レントゲンの浸潤影様所見、右心陰影の不明瞭化、前肋骨の急峻化を認めていたと言うことが分かります。

 

診断:漏斗胸

関連:漏斗胸のレントゲン、CT画像診断のポイント

【胸部】TIPS症例9の動画解説

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