【頭部】TIPS症例20

【頭部】TIPS症例20

【症例】40歳代男性

眼トキソプラズマ症後、頭蓋内占拠性病変を除外目的で撮影。

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左頸静脈孔に腫瘍がある?ない?

左の頸静脈孔に造影効果を認めています。

明らかな左右差があり、腫瘍があるのでしょうか?

ちなみにT2WIでは無信号として認めています。

(造影前のT1WIの横断像があればより良かったのですが、矢状断像しか撮影されていませんでした)

その造影前の矢状断像と比較するとやはり造影前は高信号はなく、造影効果があることが分かります。

と言うことは腫瘍でしょうか?

 

実はこの頸静脈孔にはこのような左右差がしばしば見られることが知られています。

また今回のように片側のみ造影効果を認める場合はあたかも腫瘍かのように見えるため、pseudolesion(偽病変)と呼ばれます。

 

診断:左頸静脈孔の偽病変(jugular bulb pseudolesion)

 

関連:頸静脈孔まとめ!場所、通るもの、腫瘍の種類、頸静脈孔症候群とは?

【頭部】TIPS症例20の動画解説

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