【腹部TIPS】症例57 解答編

症例57

【症例】50歳代男性 胆摘後フォロー

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右腎から突出する腫瘤を認めています。

辺縁はやや不整で内部は腎実質と等吸収に見えます。

腫瘤は嚢胞性病変であり、厚い不整な嚢胞壁や隔壁を有し、壁には明瞭な造影効果を認めていることがわかります。

早期相と平衡相を比べると、早期濃染されていた部位が一部washoutされているように見える部位もあり、腎癌の可能性が疑われます。

 

診断:Bosniak分類Ⅲ

 

 

※腎細胞癌が疑わしいということで、手術(後腹膜鏡下右腎部分切除術)が施行され、病理の結果、淡明細胞癌(clear renal cell carcinoma)と診断されました。

 

今回のような腎嚢胞を見た場合は、悪性の可能性を考え、泌尿器科コンサルトする必要があります。

 

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