【腹部TIPS】症例54 解答編

症例54

【症例】50歳代男性

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右腎門部は腹側(前側)を向いており、前側に腎盂が突出しています。

冠状断像においても同様です。

本来腎門部は両側ともに内側を向いた状態で固定されています。

上の症例は正常例として腹部画像診断ツールの画像を用いています。

このように内側を向かない腎を回転異常と言います。

回転異常には、

  • 腎門が腹側にあるもの→無回転
  • 腎門が外側にあるもの→逆回転
  • 腎門が背側にあるもの→過回転

が知られており、今回は腹側を向いていますので無回転ということになります。

 

診断:右腎回転異常(正常変異)

 

関連:腎の先天奇形の種類とその特徴まとめ

その他所見:

  • 肝嚢胞散見。
  • 左尿管結石あり。

お疲れ様でした。

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