
症例35
【症例】60歳代男性
右下咽頭癌術後スクリーニング
画像はこちら
門脈相(2相目)で明瞭ですが、膵が十二指腸下行脚を全周性に取り囲んでいる様子がわかります。
輪状膵という先天奇形を疑う所見です。
小児期早期や成人で症状を来す場合がありますがこの方は無症状でした。
診断:輪状膵
関連:
その他所見:
- 副脾あり。
- 左傍腎盂嚢胞あり。
- 右下咽頭癌術後。甲状腺右葉切除後。右顎下腺切除後。
- 重複下大静脈あり。(ご指摘ありがとうございます。)
お疲れ様でした。
今日は以上です。
今回の気づきや感想などを下のコメント欄にお願いします。
お世話になっています。
「輪状膵」のことは知っていましたが、実際、見るのは初めてでした。「輪状膵の所見」および「合併する疾患」を記憶しておきます。
アウトプットありがとうございます。
よくある疾患ではないですが、画像が特徴的ですね。
ぜひ覚えておいてください。
全然わからなかったです( ̄▽ ̄;)
聞いたこともあったような…という程度でした。
症状がなければ見逃されることもありそうですね… 特に単純だと難しいと思いました(;’∀’)
アウトプットありがとうございます。
たしかに、単純だと難しいかもしれませんね。
膵と十二指腸の間に本来あるべき脂肪組織がないので「?」と気づけるかですね。
全然わかりませんでした!
なんだか膵がいつもよりほっそりしている様な感じでしたが.
アウトプットありがとうございます。
60歳代ですのでこの程度ならば正常範囲内ですね。
う~ん、ショックです。随分前にカンファレンスで見たことを思い出しました。
が、今回は気づけませんでした。
いわれてみれば、十二指腸内の造影剤がそこで狭くなってますので、周囲に何かあると気付かなくてはいけませんでした。
猛省です。
アウトプットありがとうございます。
教科書には記載がありますが、実際なかなか見ないですよね(^_^;
注意してみないと見落としますね。
いつもありがとうございます。
凄く初歩的な質問で恐縮ですが、胃〜十二指腸内の高吸収は造影剤なんですか?
てっきり粘稠度の高い消化物によるものと思っていました^^;
アウトプットありがとうございます。
>凄く初歩的な質問で恐縮ですが、胃〜十二指腸内の高吸収は造影剤なんですか?
おっしゃるように造影剤です。
古い症例で、昔は消化管をわかりやすくするために腹部CT撮影する人は全員ガストログラフィンを撮影前に飲んでもらっていました。
多分今はしていないと思います。少なくとも当院では。
お世話になっています。
症例とは関係ないのですが、毎度回答を送る際に分からなかった場合は空欄や分からなかった旨の記載をして送信してしまっているのですが、ご迷惑ではないでしょうか…?知識不足なもので中々正解を導き出せず、回答する際に苦慮しております…
コメントありがとうございます。
皆さんがどのような回答を提出しておられるかを確認するような時間はありませんので、実際は見られておりません。
分からない場合は白紙や「分かりません」で構いませんよ。
きれいな輪状膵の症例ありがとうございます。
この人は消化器症状は何もなくて偶発的に見つかったということでしょうか?
アウトプットありがとうございます。
頭頚部癌の術後でフォローされていますが、腹部症状は特にないようです。
膵頭部と十二指腸がおかしいのはわかったのですが…奇形としてこのような状態があることを初めて知りました。大変勉強になります。ありがとうございます。
アウトプットありがとうございます。
おかしいと気づけたのであればOKですね。
次から奇形として指摘できますね(^^)
形態異常のなにかだろうと思ったのですが、間違えました。経口造影剤を飲んでいたのもヒントと言えばヒントでしたね
アウトプットありがとうございます。
古い症例で消化管と他の臓器のコントラストをつけるために腹部CTでは基本的に全例経口造影剤を飲んでいただいていたときのものですね。
十二指腸と同様の濃度の構造を膵頭部が取り囲んでいるように見えることに気づければヒントになりますね。
最初総胆管結石かと思いましたが、消化管が造影されているのに気がつき、違うなー。あとはわかりませんでした。
アウトプットありがとうございます。
確かに十二指腸内腔の造影効果があたかも総胆管結石のようにも見えますね。
その左側に総胆管は走行していますので、そこで違和感を覚えたいですね。
初めて見た輪状膵の画像、頭に叩き込んでおきます。
たまたまですが、血管奇形の重複下大静脈もありますね。
アウトプットありがとうございます。
>たまたまですが、血管奇形の重複下大静脈もありますね。
(°°;)
本当ですね。ご指摘ありがとうございます。追記します。
いつも貴重な症例をありがとうございます。
ガストログラフィンですが、造影CT出来ないイレウスの患者で、closed-loopを証明したりする際に使用しています。水30倍希釈300ccほど飲んでもらったり、胃管投与です。良好に診断出来ている印象です。
以前教えて頂いた内容かもしれませんが、
image121-130中縦隔に、上心膜腔(superior pericardial recess、retroaortic recess後大動脈陥凹)への生理的な心嚢液、を認めますでしょうか?
アウトプットありがとうございます。
>ガストログラフィンですが、造影CT出来ないイレウスの患者で、closed-loopを証明したりする際に使用しています。水30倍希釈300ccほど飲んでもらったり、胃管投与です。
なるほど、そういう使い方もできるんですね。参考になりました。
>image121-130中縦隔に、上心膜腔(superior pericardial recess、retroaortic recess後大動脈陥凹)への生理的な心嚢液、を認めますでしょうか?
ありますね。リンパ節と間違えてはいけないやつですね。
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https://xn--o1qq22cjlllou16giuj.jp/archives/13529
いつも朝の通勤電車で勉強させて頂いております。
輪状膵は無知だったのですが、「不整でない異常やなぁ〜」と思って読影していたので先天奇形で少し嬉しかったです。
^_^; わからんかったけど〜
アウトプットありがとうございます。
>いつも朝の通勤電車で勉強させて頂いております。
隙間時間を有効活用していただき、ありがとうございます(^^)
>「不整でない異常やなぁ〜」と思って読影していたので先天奇形で少し嬉しかったです。
違和感を持つことができたのなら素晴らしいです。
正常ならば十二指腸を取り囲むことはなく、取り囲むことによってむしろ普段よりも整に見えるとも言えますね。
膵頭部が異常?というくらいしかわからず、輪状膵は小児領域の疾患だとばかり思っていました。大変勉強になりました。ありがとうございます?
アウトプットありがとうございます。
膵頭部の違和感に気づけただけで十分だと思います。