
症例68
【症例】50歳代女性
とある所見でフォローされている。
右腎にある異常所見は何?
画像はこちら
右腎に複数の嚢胞を疑う低吸収域を認めています。
よく見ると嚢胞よりも低吸収で、見た目で脂肪濃度と分かる結節を認めています。
これは嚢胞ではなく、腎血管筋脂肪腫と診断することができます。
実際にCT値を測定してみますと平均で-32HUと低値であることがわかります。
診断:右腎血管筋脂肪腫(AML)+右腎嚢胞
ちなみに、右副腎に結節を認めています。
わずかに脂肪含有を認めており、右副腎腺腫疑いでフォローされています。
副腎腺腫は症例46で扱いました。
この機会に再度チャレンジしてみてください。
関連:
その他所見:
- 肝嚢胞あり。
- 左腎結石あり。
- 石灰化子宮筋腫あり。
【腹部TIPS】症例68解説動画
お疲れ様でした。
今日は以上です。
今回の気づきや感想などを下のコメント欄にお願いします。
右腎動脈瘤と思ったのですがどうでしょう?
アウトプットありがとうございます。
31 / 96あたりのことでしょうか?
ちょっとこの相だけでは何とも言えないですね。静脈も同じように造影されていますので。
返信ありがとうございます。
見て頂いた通り横断像31/96、冠状断34/62のあたりです。確かに…静脈との連続がありそうです。
造影をしていると、脂肪濃度がわかりずらかったです。注意が必要と感じました。
結節性硬化症の方のCTで見たことがあったのですが、それとは関係なく単独でもこのように見られることがあるのですね。勉強になりました。
アウトプットありがとうございます。
単独の方が頻度は多いですね。
いつも、勉強になる症例をありがとうございます。
今回のメインの症例とは関係ないのですが、1点お聞きしたく、コメントさせていただきました。
私はCorで気づいたのですが、Corの39から42スライスで確認できる、脾臓の下方にある境界明瞭な腫瘤は何でしょうか?
これが腹膜ねずみなのでしょうか?
ご教授いただければと思います。
アウトプットありがとうございます。
>私はCorで気づいたのですが、Corの39から42スライスで確認できる、脾臓の下方にある境界明瞭な腫瘤は何でしょうか?
こちらは副脾ですね。
関連
https://xn--o1qq22cjlllou16giuj.jp/archives/3315
いつも貴重な症例をありがとうございます。
AMLの場合、画像的にも臨床的にも診断が決まったら、以後はUSでサイズ(場合によっては内部性状)followでよろしいのでしょうか?
アウトプットありがとうございます。
おっしゃるとおりです。