Gamna–Gandy小体(結節)とは?

  • 腹部MRI検査において、脾臓内に多発する小結節影を認めた場合、鑑別診断の一つとして「Gamna-Gandy小体(結節)」が挙げられる。
  • Gamna-Gandy小体(ガムナ ・ ガンディ結節、Gamna-Gandy bodies / siderotic nodules)は、脾臓内の慢性的な微小出血の反復によって生じる鉄沈着結節である。出血巣にヘモジデリン(鉄)やカルシウムが沈着し、周囲に線維化を伴うことで形成される。
  • 門脈圧亢進症の9-12%に見られる。
  • 脾静脈血栓症、溶血性貧血、白血病、悪性リンパ腫、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、後天性ヘモクロマトーシスなど、多様な血液疾患や血管病変でも見られることがあるため注意が必要

Gamna-Gandy小体のMRI画像所見

Gamna-Gandy小体の検出においては、超音波検査やCTよりもMRIが最も鋭敏なモダリティであるとされる。ヘモジデリン(鉄)が持つ常磁性効果により、MRIでは以下のような特徴的な所見を呈する。

  • T2WIおよびT1WI:脾臓内にびまん性に散在する多発性の通常1cm以下の点状〜小結節状の「低信号」として描出される。
  • T2*WI / SWI:鉄沈着に対する磁化率効果に極めて鋭敏であるため、ブルーミング効果(blooming artifact)により、病変が実際のサイズよりも大きな著明な低信号(信号低下)として最も明瞭に描出される。
  • 造影MRI:通常、結節自体には明らかな造影効果を認めない。

画像診断においては、MRIでこれらの所見を確認すると同時に、背景にある門脈圧亢進症のサイン(脾腫、側副血行路の発達、腹水など)の有無を評価することが不可欠である。CTでは石灰化を伴う場合もあるが、石灰化なしでも成立する。小結節が低吸収〜目立ちにくいこともある。

症例 60歳代女性 肝硬変および門脈圧亢進

引用:radiopedia

脾腫を認め、脾臓内にT1WIおよびT2WIで低信号を示す多数の小病変を認め、Gamna-Gandy小体を疑う所見です。

背景に肝硬変および脾門部には側副血行路の発達も認めます。

関連記事:脾臓でT2WIで低信号を来す腫瘤の鑑別診断と画像診断のポイント

出典・参考文献

  • Sagoh T, Itoh K, Togashi K, et al. Gamna-Gandy bodies of the spleen: evaluation with MR imaging. Radiology. 1989;172(3):685-687. doi:10.1148/radiology.172.3.2672093
  • Dobritz M, Nömayr A, Bautz W, Fellner FA. Gamna-Gandy bodies of the spleen detected with MR imaging: a case report. Magn Reson Imaging. 2001;19(9):1249-1251. doi:10.1016/s0730-725x(01)00451-9
  • Min J, et al. Gamna-Gandy Bodies of the Spleen Detected with Susceptibility Weighted Imaging: Maybe a New Potential Non-Invasive Marker of Esophageal Varices. PLoS One (ResearchGate / PMC literature). 2013.

ご案内

腹部画像診断を学べる無料コンテンツ

4日に1日朝6時に症例が配信され、画像を実際にスクロールして読影していただく講座です。現状無料公開しています。90症例以上あり、無料なのに1年以上続く講座です。10,000名以上の医師、医学生、放射線技師、看護師などが参加中。

胸部レントゲンの正常解剖を学べる無料コンテンツ

1日3分全31日でこそっと胸部レントゲンの正常解剖の基礎を学んでいただく参加型無料講座です。全日程で簡単な動画解説付きです。

画像診断LINE公式アカウント

画像診断cafeのLINE公式アカウントで新しい企画やモニター募集などの告知を行っています。 登録していただくと特典として、脳の血管支配域のミニ講座の無料でご参加いただけます。