椎弓癒合不全・欠損の種類
- 椎体軟骨結合遺残(persistent neurocentral synchondrosis)
- 脊椎体後部裂(retrosomatic cleft)=椎弓根裂(pedilular cleft、pdiculolysis)
- 脊椎分離症(spondylolysis)=関節突起感裂(pars interarticularis cleft)
- 脊椎峡後部裂(retroisthmic cleft、laminolysis)
- 二分脊椎(spina bifida)=paraspinous cleft、spinous cleft
の5つに分けられる。(腹側から背側に記載)
椎体軟骨結合遺残(persistent neurocentral synchondrosis)
- 左右の椎弓の骨化中心と椎体の骨化中心との癒合不全。
- 椎体後外側に認める。
症例 9歳男児
引用:radiopedia
胸椎体の背側 3 分の 1 に左右対称の暗い縦線があり、横断面ではカモメの羽のように見える。
椎体軟骨結合遺残(persistent neurocentral synchondrosis)を疑う所見。
脊椎体後部裂(retrosomatic cleft)=椎弓根裂(pedilular cleft、pdiculolysis)
- 30歳以上の女性に好発するまれな病態。
- 横突起より腹側の椎弓根に通常は一側性の骨欠損として認める。
症例 60歳代男性
引用:radiopedia
L5の椎体と右椎弓根の間の融合異常。辺縁に骨硬化を伴った分離を認めています。
脊椎体後部裂(retrosomatic cleft)=椎弓根裂(pedilular cleft、pdiculolysis)を疑う所見。
脊椎峡後部裂(retroisthmic cleft、laminolysis)
- L4orL5に認めるまれな病態。
- 骨欠損は椎間板にあり、関節突起間(椎体峡部)の背側に位置する。
症例 30歳代男性
引用:radiopedia
右L5椎弓峡部の背側に骨棘を伴う連続した暗い硬化線を認めています。
脊椎峡後部裂(retroisthmic cleft、laminolysis)を疑う所見。
ベースに最小限の脊椎すべり症を伴う両側性脊椎分離症あり。
二分脊椎(spina bifida)=paraspinous cleft、spinous cleft
- 脊椎(脊髄)癒合不全症と同義語。
症例 40歳代女性
引用:radiopedia
融合していない後部要素 を認めており、二分脊椎(spina bifida)=paraspinous cleft、spinous cleftを疑う所見。
参考文献:
- エキスパートのための脊椎脊髄疾患のMRI 第3版 P91-3
- 画像診断に絶対強くなるツボをおさえる! P142-3