副ヒラメ筋(accessory soleus muscle)
- ヒラメ筋のまれな破格。
- MRIの横断像でアキレス腱の前方あるいは前内側に偶発的に見つかることが多い。
- 剖検例の0.7-5.5%とされている。
- 男女比は2:1で男性に多い。
- 無症状のことが多いが、症状を有する好発年齢は10-20歳代。
- 主な症状は、足関節後内側の無痛性軟部腫瘤。運動選手の運動時痛が特に多い。
副ヒラメ筋(accessory soleus muscle)の画像所見
- レントゲン側面像でアキレス腱前方の三角の透亮像内(Kager fat pad)に不透過像として認める。
- CTやMRIではアキレス腱と屈筋支帯の間に筋肉と等信号、等吸収な組織を認め、それを頭側にたどればヒラメ筋に収束し、尾側へたどればアキレス腱か踵骨に付着していることを確認することで診断可能。
症例 30歳代男性 左足首の痛みと腫れ
引用:radiopedia
左アキレス腱の前方に筋肉と等吸収の構造を認めており、矢状断像ではアキレス腱前方の三角の透亮像内(Kager fat pad)に相当する部位に認めています。副ヒラメ筋(accessory soleus muscle)を疑う所見です。
症例 50歳代女性
引用:radiopedia
アキレス腱の前方に筋肉と等信号の軟部構造あり。
副ヒラメ筋(accessory soleus muscle)を疑う所見です。
参考文献:臨床放射線 Vol.63 No.9 2018 P1045-47