慢性後天性肝脳変性症
- 後天性肝脳変性症(AHD:Acquired hepatocerebral degeneration)は、進行性肝硬変または門脈体循環シャントにおける様々な運動障害および認知障害からなる神経学的症候群。
- 慢性肝疾患におけるAHDの有病率は1~2%
- 肝障害による肝クリアランス機構に続発するマンガンやアンモニアなどの有毒物質の蓄積が要因の可能性(マンガン、アンモニア、他(神経炎症、酸化ストレス)など)
- 症状は、運動障害、主にパーキンソニズムおよび運動失調症プラス症候群(運動失調性構音障害、眼振の欠如、四肢及び歩行運動失調)、認知障害および精神症状、脊髄症がる。
慢性後天性肝脳変性症の画像所見
- 星細胞の腫脹や長期の腫脹に伴う軸索、髄鞘の脱落を反映したT2WI FLAIRでの左右対称性の高信号を中小脳脚、小脳白質、皮質脊髄路、淡蒼球、大脳深部白質、中心前回白質、脳梁に認める。
- T2Wで中心前回皮質に低信号。
- マンガン沈着による淡蒼球、被殻のT1W高信号。
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