脳幹網様体(brainstem reticular formation)
- 脳幹(中脳から延髄)の正中付近で、背側に存在する。(脳幹は主に線維束、神経核、網様体の3つに分けられる。)
- 発生学的に古い構造で、神経細胞が散在性で核を形成していない構造を言う。
- 多シナプス性のニューロン連絡路を形成し、下行性網様体系と上行性網様体系(脳幹賦活系)に大別される。
- 灰白質と白質の中間的な組織構築を有する領域。
- 他の中枢神経との間に様々な入出力路を有し、意識レベル(覚醒レベル)の調節や生命維持などの機能を持っている。
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脳幹網様体のMRI画像における大まかな場所、位置
脳幹網様体のMRI画像における大まかな場所、位置は上のようにになります。
連続画像で見る場合はこちら。
上行性網様体賦活系とは?
- 上行性網様体賦活系は脳幹網様体から視床の非特殊核、視床下部までを含めた経路。
- 上行性覚醒系は中脳橋被蓋に位置する。
- 末梢からの感覚刺激などの入力を受けて、大脳皮質を覚醒状態にする役割がある。
- そのため、脳幹、間脳(視床)、大脳皮質のいずれかが障害された場合、意識障害が起こる。
参考文献:
- 病気がみえるVol.7(第2版)
- 脳MRI 1.正常解剖P173-174,182
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