Rendu-Osler-Weber病(hereditary hemorrhagic telangiectasia)
- 動静脈奇形が多発する遺伝性疾患であり、常染色体優性遺伝として知られる。
- 皮膚および内臓の多発性毛細血管拡張症と同部位からの反復する出血、常染色体優性遺伝を3主徴とする疾患。
- 病変部位は、皮膚、消化管、肺、肝、脳、尿路、脾、網膜などが知られ、多発する動静脈奇形を認める。
- 皮膚や粘膜に毛細血管拡張を認める。
- 第9番染色体や12番染色体異常が報告されている。
- 発生頻度は10万人に1-2人。
- 30歳代での発症が多い。男女差はない。
- 症状は、鼻出血が多い。他、皮膚の毛細血管拡張、消化管出血、血痰、血尿など。
- 15%にPAVM(肺動静脈奇形)を合併する。逆に肺にAVMがある患者のうち60%はこのRendu-Osler-Weber病であると言われる。
- 肝の動静脈奇形の場合、多発性に肝内の動脈と静脈あるいは、動脈と門脈に短絡が見られる。AVシャントが著明の場合、心不全に陥ることがある。また、APシャントが著明の場合、門脈圧亢進症の原因となる。
Rendu-Osler-Weber症候群の診断基準
- 繰り返す出血
- 血管拡張(唇、口腔内、指や鼻を含み多発性)
- 肺、脳、消化管、肝臓、脊髄などの臓器の血管拡張や動静脈奇形がある。
- 家族歴がある。
- 4つのうち3つ以上あてはまる→definite
- 4つのうち2つあてはまる→suspected
※特に肺にAVMがある人→60%でこの疾患がある。
Rendu-Osler-Weber症候群の画像所見
- 肺、脳、消化管、肝臓などに動静脈奇形があることをCT画像や血管造影検査で証明。