前縦隔悪性腫瘍
- 前縦隔悪性腫瘍には大きく3つある。
- 胸腺上皮性腫瘍・悪性胚細胞性腫瘍・悪性リンパ腫の3つ。
- 治療法が異なるため、鑑別が重要。
縦隔悪性リンパ腫
- リンパ系の腫瘍は、縦隔腫瘍の10%を占め、多くは悪性。
- 非Hodgkinリンパ腫が多い。
- なかでも7-8割は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL:diffuse large B-cell lymphoma)。
- 次いで前駆型T細胞リンパ芽球型リンパ腫(T-LBL:precursor T-cell lymphoblastic lymphoma)が多い。
- 悪性度の低い、MALTリンパ腫(mucosa-assciated lymphoid tissure lymphoma)も認められる。
- Hodgkinリンパ腫は5%程度と頻度が低い。
- 良性のリンパ増殖性疾患は、Castleman病がある。なかでもhyaline vascular型が孤立性の病変を呈することがある。胸腺の他、リンパ節から発生することがある。
悪性リンパ腫の臨床病期分類
Ⅰ期:1カ所に限局している。
Ⅱ期:横隔膜を越えず同じ側に限局。
Ⅲ期:横隔膜を越えて逆側にもある。
Ⅳ期:リンパ節以外にある。
(縦隔腫瘍取扱い規約、第1版、金原出版、2009)
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