下顎管(mandibular canal)とは?

  • 下顎管とは下顎骨を通る管のことで、入り口を下顎孔、出口をオトガイ孔という。
  • 中には、下歯槽神経、下歯槽動静脈、リンパ管が走行する。
  • 下顎骨骨折の際に、下顎管に骨折線が及ぶと出血や神経圧迫の原因となる。
  • また神経が走行するため腫瘍の神経周囲進展の通り道(下顎管→下顎孔→内外翼突筋間→卵円孔→Meckel腔→橋前槽)となることがある。

下顎管を走行する神経は?

  • 後上歯槽神経
  • 下歯槽神経
  • 涙腺神経

正解!

不正解...

正解は下歯槽神経です。

三叉神経の第3枝である下顎神経の枝である下歯槽神経が下顎管を走行します。

問題に戻る

下歯槽神経(inferior alveolar nerve)とは?

下歯槽神経は三叉神経の分枝のV3の分枝。

三叉神経はMeckel腔で三叉神経節となり、V1(眼神経),V2(上顎神経),V3(下顎神経)と分かれる。その後は、

  • V1は上眼窩裂から前頭・鼻毛様体・涙腺神経へと分岐する。
  • V2は正円孔から翼口蓋窩を通って下眼窩裂を経て眼窩下神経、正円孔から翼口蓋孔を経て後上歯槽神経、正円孔から口蓋神経へと分岐する。
  • V3は卵円孔から下顎管を経て下歯槽神経、卵円孔から耳介側頭神経、舌神経と分岐する。

下顎管を走行する下歯槽神経はどの神経の枝?

  • 三叉神経第1枝(眼神経)
  • 三叉神経第2枝(上顎神経)
  • 三叉神経第3枝(下顎神経)

正解!

不正解...

正解は三叉神経第3枝(下顎神経)です。

下歯槽神経は三叉神経第3枝(下顎神経)の枝です。

問題に戻る

下顎管のCT画像所見

顔面骨CTの横断像で下顎管の解剖を見てみましょう。

下顎孔から下顎骨に入り、下行してオトガイ孔から出ていく様子がわかります。

次に矢状断像で見てみましょう。

矢状断像ですと上下方向に走る下顎管の様子がよくわかります。

引用:radiopedia

ご案内

腹部画像診断を学べる無料コンテンツ

4日に1日朝6時に症例が配信され、画像を実際にスクロールして読影していただく講座です。現状無料公開しています。90症例以上あり、無料なのに1年以上続く講座です。10,000名以上の医師、医学生、放射線技師、看護師などが参加中。

胸部レントゲンの正常解剖を学べる無料コンテンツ

1日3分全31日でこそっと胸部レントゲンの正常解剖の基礎を学んでいただく参加型無料講座です。全日程で簡単な動画解説付きです。

画像診断LINE公式アカウント

画像診断cafeのLINE公式アカウントで新しい企画やモニター募集などの告知を行っています。 登録していただくと特典として、脳の血管支配域のミニ講座の無料でご参加いただけます。