Mirizzi症候群(ミリッツィー症候群)
・胆嚢結石では通常、胆汁の経路は閉塞されず、閉塞性黄疸にはならない。
・ところが、胆石の嵌頓部周囲の浮腫が、総肝管を圧迫すると、閉塞性黄疸を生じる。この病態をMirizzi症候群(読み方はミリッツィ症候群)という。
・胆管炎を起こすことがあるので注意が必要。Lemmel症候群とともに特殊な胆管炎に分類される。
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・Mirizzi症候群を生じるのは、
- 胆嚢結石が胆嚢頸部に嵌頓するとき、
- 続発する胆嚢炎によって胆嚢管が総胆管と癒着するとき。
・3管合流部が低位に存在する場合に頻度が高い。
・胆嚢と胆管の間に瘻孔を形成したり、癒着を形成することがあり、その場合は、胆嚢摘出術における胆管損傷のリスクが上がる。
参考)Mirizzi症候群の分類
- 瘻孔を形成しない総胆管が圧排されるのみ=type1
- 胆嚢と総胆管の間に瘻孔を形成する=type2
Mirizzi症候群の画像診断
・CT、MRCPで診断する。
・胆石(胆嚢管内結石、胆嚢頸部結石)を同定し、それに伴う総胆管の圧排及び拡張により、閉塞性黄疸を生じていることを確認する。
・腫瘍が併存していることもあるので注意が必要。
・胆嚢癌や胆嚢管癌の胆管浸潤などとの鑑別が重要となる。
動画で学ぶMirizzi症候群
症例 70歳代男性 発熱、閉塞性黄疸(上の動画の症例です。)
肝内胆管の拡張を認めている。胆嚢は腫大あり。胆嚢頸部に結石を認めており、総胆管の圧迫所見あり。Mirizzi症候群を疑う所見。
閉塞性黄疸をきたす良性疾患の鑑別
- 胆石症
- 胆嚢結石(Mirizzi症候群)
- 胆管良性腫瘍(乳頭腫、腺腫など)
- 慢性膵炎(腫瘤形成性)
- PSC
- リンパ節腫大(炎症による)
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