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レビー小体型認知症(DLB:Dementia with Lewy body)

  • DLBはアルツハイマー病(AD)に次いで多い変性性認知症で、
  1. 認知機能の変動
  2. 幻視体験
  3. パーキンソニズム
    を三徴とし、2つ以上あれば臨床的にprobable DLB と診断される。
  • 認知症を伴うパーキンソン病(Parkinson’s disease with dementia:PDD)はパーキンソン病(Parkinson disease:PD)の経過中に認知症を発症するもので、レビー小体型認知症(DLB)とは臨床病型の違いであり同一の疾患群であるため、レビー小体型認知症(DLB)と画像上鑑別できない(鑑別する必要はないとも言える)。
  • PD、PDD、DLBはLewy小体病(Lewy body disease:LBD)として同じスペクトラムの疾患と考えられている。
  • αシヌクレインという蛋白が異常に蓄積するシヌクレイノパチーの1つ。
  • 生命予後に関わる症状がアルツハイマー病(AD)より強い。ADより予後が悪い。
  • 注意力、集中力、構成・視空間認知が低下する。一方でアルツハイマー病は記憶力や見当識障害がメインの症状。
  • 転倒、誤嚥からねたきりになりやすい。麻痺性イレウス、鼓腸を認めることあり。
  • アルツハイマー病(AD)となぜ鑑別する必要があるか?
    →アルツハイマー病(AD)に比べてレビー小体型認知症(DLB)は予後が悪いため。
    →また、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬(アリセプト®)がレビー小体型認知症(DLB)で承認を受け、薬物療法により加療できるため。

DLBの画像所見

  • VSRAD advance 2がADとDLBの鑑別の補助となる。
  • イオフルパン(123I)ダットスキャンで線条体のドット状の形態を呈する集積低下を認める。これにより所見があれば、possible DLBがprobable DLBになる可能性もあり。
  • CTやMRIで内側側頭葉の萎縮が軽度(アルツハイマー病(AD)のように見られないという意味)。アルツハイマー病(AD)ほど系統だって萎縮を認めるわけではない。
  • SPECTやPETで血流・代謝の全体的低下と後頭葉の低下。ただし、その点以外はアルツハイマー病と同じように血流低下を認めることがあり。(また、後頭葉に病理所見が強いというわけではない。)
  • MIBG心臓交感神経シンチグラフィで心筋の取り込み低下。H/M比の低下
症例 80 歳代の男性。物忘れ,パーキンソン症状,幻視を主訴に来院。

DLB1DLB2(2011年放射線科診断専門医試験問題70番より引用。)

後頭葉の集積低下を強く認め、またMIBGシンチにてH/M比の低下を認めており、DLBに典型的な所見である。

症例 81 歳の男性。パーキンソニズム,痴呆症状,幻視。

DLB32006年放射線科診断専門医試験問題62より引用。

後頭葉の集積低下を強く認め、DLBに典型的な所見である。

鑑別のポイント

  • DLBは海馬を含む内側側頭葉の萎縮が軽微、大脳白質の萎縮も軽微とされているが、あくまでもADとの群間比較の結果であり、個々の症例ではオーバーラップがかなりあり、萎縮が強いものも多々見られ、MRIによる内側側頭葉の萎縮の評価だけではADと鑑別できない。
  • SPECTやPETによる血流、代謝の低下パターンはADと似るが、全体的低下と後頭葉の低下が鑑別に有用である。
  • MRI上は特異的な所見がないので他のパーキンソニズムを呈する疾患の特徴的な所見がないか除外診断の過程をたどることとなる。
  • MMSEおよびSPECT、MIBG、ダットスキャンを合わせて総合的に判断する。ダットスキャンが出るまでは、典型的なレビー小体型認知症しか診断できなかったが、ダットスキャンの出現により、レビー小体型認知症の診断が大きく変わると考えられる。

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