【胸部】TIPS症例16

【胸部】TIPS症例16

【症例】40歳代女性

スクリーニング

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胸部レントゲンで両側下肺野に結節影を指摘された。その正体は?

 

胸部レントゲンから見ていきましょう。

両下葉に円形の結節影を認めています。

次に胸部CTを見てみましょう。

すると、肺結節は存在しないことがわかります。

その代わりに、乳頭がレントゲンの入射方向と接線を形成していることが分かります。

接線を形成するとレントゲン状で輪郭を追うことができます。

(※逆に心臓と接して病変が存在する場合、心臓と接線を形成できないためにレントゲン状で心陰影を追えなくなるシルエットサイン陽性となるのでした。)

つまり、レントゲン上の結節影を作っているのはこの乳頭であることがわかります。

 

診断:両側乳頭(nipple)

 

※今回胸部レントゲンは立位で撮影されていますが、CTは当然臥位で撮影されています。ですので人によっては臥位になると乳頭の場所や前後方向との関係が変わります。今回の症例では、臥位でもそれほど変わりそうにない乳房なので、という前提での解説となります。

その他所見:右下葉S9に5mm大のすりガラス結節あり。→フォローで消失。

【胸部】TIPS症例16の動画解説

お疲れ様でした。

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