【頭部】TIPS症例24

【頭部】TIPS症例24

【症例】80歳代女性

スクリーニング

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生理的石灰化を認めている部位は?

 

今回は日常臨床で頻繁に見られる、頭部CTにおける生理的石灰化についてです。

代表的なものは覚えておきましょう。

まずは淡蒼球の石灰化です。

CTでは被殻、淡蒼球は区別ができませんが、石灰化ががあればこのように区別することができますね。

続いて、

  • 松果体
  • 脈絡叢

の石灰化です。これらも非常に頻度の高い生理的石灰化です。

次に、

  • 小脳歯状核
  • 血管(内頸動脈)

の石灰化です。

これらも非常に頻度が高いものです。

またこの症例では、右の椎骨動脈の石灰化が目立ちます。

椎骨動脈および分枝の石灰化も認めています。

またこの症例ではわずかですが(そのためここまで指摘するのはちょっと微妙ですが)、大脳鎌(硬膜)に石灰化を認めています。

これも割と頻度の高い生理的石灰化です。

また、これを知っていて何か役に立つのかと(極めて)言われると微妙ですが、両側の錐体床突起靱帯といわれる部位にも両側石灰化を認めています。

 

ということで今回は基本的な出題でしたが、生理的石灰化として最低限、

  • 淡蒼球
  • 松果体
  • 脈絡叢
  • 小脳歯状核
  • 血管
  • 硬膜

は、頻度が高いものとなりますので、覚えておきましょう。

関連:頭部CTで脳の生理的石灰化はどこに起こる?

【頭部】TIPS症例24の動画解説

お疲れ様でした。

今日は以上です。

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