【頭部】TIPS症例22

【頭部】TIPS症例22

【症例】40歳代女性

糖尿病にて当院かかりつけ。スクリーニング目的。

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トルコ鞍内の異常所見は?

トルコ鞍内にあるべき下垂体組織を認めません。

よく見るとトルコ鞍内の底に押しつけられてぺしゃんこになって存在していることがわかります。

また下垂体柄やT1WIで高信号を示す後葉を確認することができます。

トルコ鞍内は

  • T1WIで低信号
  • T2WIで高信号

であり、脳脊髄液と同じ信号パターンです。

また下垂体柄は正中に存在し、背側にやや押しつけられていることがわかります。

このような所見を見たときに考えなければならないのが、empty sella(エンプティ ゼラ、トルコ鞍空洞症)です。

日本語よりも英語で呼ばれることの方が多いですね。

まれに症状を来すことがありますが、これも基本的には正常変異として知られています。

 

診断:empty sella(トルコ鞍空洞症)

 

 

関連:empty sella syndromeとは?CT、MRI画像所見は?

 

【頭部】TIPS症例22の動画解説

お疲れ様でした。

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