【頭部MRA】症例10 解答編

【頭部MRA】症例10

【症例】60歳代 男性

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どんな血管の正常変異がありますか?

前大脳動脈のA2が3本あります。

これは三分岐前大脳動脈と呼ばれる正常変異です。

前大脳動脈の破格・正常変異で多いものを理解するために上の様にWillis動脈輪から、前大脳動脈のA1,A2,前交通動脈を切り出してみてみましょう。

すると以下の破格が知られています。

今回のA2部分では、下の段の3つが知られており、今回は一番右側のA2が3本あるタイプである三分岐前大脳動脈となります。

また右椎骨動脈が途中から同定できず、椎骨動脈末端部低形成(PICA endのタイプ)であることが分かります。

脳底動脈から下方に追って、右椎骨動脈を追ってみますと、わずかに追うことが出来ますが途中からわからなくなります。

ですので、後天的に閉塞したタイプが考えられます。

 

診断:三分岐前大脳動脈+右椎骨動脈末端部低形成

 

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