【頭部】TIPS症例46

【頭部】TIPS症例46

【症例】70歳代 女性

とある疾患でフォローされている。

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画像所見とその疾患とは?

小脳半球の脳溝が目立っており、萎縮を示唆する所見です。

また今回の症例では、脳幹の萎縮も認めています。

中小脳脚および橋にも強い萎縮を認めています。

同じ小脳の萎縮を認めた症例45と比べてみても、中小脳脚や脳幹部の強い萎縮は明瞭です。

このように小脳半球の萎縮に加えて、

  • 中小脳脚の萎縮
  • 脳幹部の萎縮

を認めた際に考えるのが、多系統萎縮症、中でもMSA-Cです。

残念ながら今回はMRIが撮影されていませんので、T2WIでの橋での”hot cross bun” signや、中小脳脚の高信号は確認できませんが、萎縮の局在をチェックすることである程度は診断可能です。

 

診断:多系統萎縮症(MSAーC)疑い。

 

MRIが撮影されている別の症例を参考症例として見てみましょう。

80歳代男性 多系統萎縮症としてフォローされている

中小脳脚の著明な萎縮・高信号化、橋に十字状の高信号あり、 “hot cross bun’’signを疑う所見です。

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【頭部】TIPS症例46の動画解説

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