【頭部】TIPS症例39

【頭部】TIPS症例39

【症例】20歳代 女性

スクリーニング

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異常所見は?

 

ちょっと気づきにくいかも知れません。正常例の30歳代の画像を並べて見てみましょう。

すると、正常例でははっきり見える両側の中大脳動脈が、この症例でははっきりしないことがわかります。

その代わりに細かな血管があるように見えます。

またFLAIRでは脳溝に沿って脳表を走る本来見えない血管構造を多数認めていることがわかります。

この様子がツタのようだということで、Ivy signと呼ばれます。

  • 両側の中大脳動脈がはっきりしない。
  • その代わりに細かい血管があるように見える。
  • Ivy signを認めている。

 

これらから、考えるべきは、もやもや病です。

 

 

ここで提示していなかったMRAを提示します。

MIP画像では、本来見えるべき内頸動脈より先の両側の前大脳動脈、中大脳動脈が欠損していることがわかります。

その代わりに非常に細かい血管を多数認めていることが分かります。

これをもやもや血管といいます。

 

診断:もやもや病

 

関連:もやもや病とは?MRI画像診断のポイントは?

【頭部】TIPS症例39の動画解説

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