【腹部TIPS】症例79 解答編

症例79

【症例】40歳代 女性

スクリーニング

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指摘しないといけない異常所見は?

左腎に嚢胞としては吸収値が高い腫瘤影を認めています。

腎腫瘍の可能性があり、精査の必要があります。

 

診断:左腎腫瘍の疑い

 

造影CTが撮影されました。

左腎腫瘤は早期相で著明に濃染され、平衡相ではwashoutされていることがわかります。

腎細胞癌、中でもこの造影パターンから淡明型の腎細胞癌を疑う所見です。

冠状断像で見ると左腎腫瘤は分葉状の形態で縦方向に長い腫瘤であることが分かります。

手術(経腹膜的腹腔鏡下左腎全摘術)が施行され、淡明細胞型腎細胞癌(clear cell carcinoma)と診断されました。

 

最終診断:左腎細胞癌(淡明細胞型)

 

 

関連:淡明細胞型腎細胞癌のCT、MRI画像診断

その他所見:

  • 虫垂は長くバリウム糞石あり。
  • 子宮頚部にLDAあり。ナボット嚢胞としてフォローされています。

お疲れ様でした。

今日は以上です。

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