
症例4
【症例】80歳代 男性 スクリーニング
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胆嚢壁にびまん性に石灰化を認めています。
慢性胆のう炎の特殊型であり、まるで磁器の様に見えることから、磁器様胆嚢(porcelain gallbladder)と呼ばれています。
この所見が見られた場合、胆のう癌発症のリスクが高いという報告と、因果関係がないという報告があり、真相はさだかではありません。
慢性胆嚢炎のなれの果ての1例であると覚えておきましょう。
診断:磁器様胆嚢(慢性胆のう炎の特殊型)
その他所見:脾臓にLDAあり。嚢胞やリンパ管腫などが疑われる。
お疲れ様でした。
今日は以上です。
今回の気づきや感想などを下のコメント欄にお願いします。
なるほど~(・_・D
答え自体はすぐにわかりました(変換間違えちゃいましたがw)けど、
今まで聞いたことしかなく、
勉強したことなど全くなかったので、
敢えてクイズになると理解が深まってありがたいです(^▽^)/
「慢性胆のう炎の特殊型」なのですね。難しくもない所見ですし、よく覚えておきます(^▽^)/
アウトプットありがとうございます。
>「慢性胆のう炎の特殊型」なのですね。難しくもない所見ですし、よく覚えておきます(^▽^)/
たまに見られるので覚えておいて損はありませんよ(^o^)
聞いたことのある病名でしたが、
これだったのですね。
こういうTips症例非常にありがたいです。
普段直接主訴と、関係ないですが、
これなにかな〜って思うこと多くあって、結局、疑問のまま終わってしまうことが多かったのですが…
これからも問題解かせていただきたいので、よろしくお願いします。
アウトプットありがとうございます。
>こういうTips症例非常にありがたいです。
それはよかったです。
面白いのがあれば追加していきます。
全く聞いたことなかったです.確かに全周性に石灰化しているものはあまり見ませんね.
まれにこんな胆嚢もありますので、これを機に覚えておいてください。
石灰化している人は何度か見かけたことがあるのですが生理的な石灰化の一種だと思っていたので今回の問題で正しく認識できて良かったです。
胆嚢に石灰化を認めるのはこれ以外にもありますが、このように全体が石灰化しているものはこのように表現しますので覚えておいてください。
以前教科書で肉眼的所見をみたことがあるのですが、本当に陶磁器のようで印象的でした!
>本当に陶磁器のようで印象的でした!
https://www.jstage.jst.go.jp/article/tando1987/17/2/17_97/_pdf/-char/ja
確かにこれも陶磁器のようですね!
「慢性胆嚢炎の慣れの果て」とは言え、なぜここまでなってしまうのだろうか・・・
胆嚢炎で痛かっただろうに、気付かなかったのだろうか・・・ と思って関連サイトを見ると、
> 95%で胆石あり。
要するに、ウルソなり、対症療法は施されてはいたけれども、だんだんとそうなってしまうという方が多いんですかね。
「生活習慣病は気をつけないとな」という、当たり前の感覚に戻ってきます(^-^;
陶器様胆嚢となる前に、そして胆石を作ってしまう前に、食生活が重要ですね!!!!!
ちなみに、昨日のビール(キリン→キリン→ギネス)はおいしかったです。
アウトプットありがとうございます。
>要するに、ウルソなり、対症療法は施されてはいたけれども、だんだんとそうなってしまうという方が多いんですかね。
症状がなければ対症療法もされていないでしょうね。
学生の頃に習った
胆石のリスクファクター5F
・40歳以上(Forty)、
・女性(Female)、
・肥満(Fatty)、
・白人(Fair)、
・多産(Fecund))
で、気をつけられるのは肥満くらいですね。
あとは食事での脂質ですね。
>昨日のビール(キリン→キリン→ギネス)
サッポロ→サッポロ→ハイボールで今朝二日酔いでした。
石灰化していることしかわからず。名称、特徴ともに初めて聞いたので理解を深めて忘れないようにします。
アウトプットありがとうございます。
慢性胆のう炎のなれの果てと言うことで覚えておいてください。
慢性胆嚢炎というものを臨床でみたことないです.胆嚢炎はもうしょっちゅう経験しますが…
速やかに摘出もしくは,PTGBDといった対応することが多いと思います…!
アウトプットありがとうございます。
おっしゃるように急性の場合は臨床的にも、エコーやCTなどからも疑わしいと診断できますが
慢性の場合はインパクトに欠けるためか「慢性胆のう炎です!」と診断するケースは少ないかもしれません。
胆石があり、壁に線維化を伴う肥厚がある場合は慢性胆のう炎と画像的には診断できます。
ですので、診断はしないけれど意外と頻度は多いと考えます。
https://xn--o1qq22cjlllou16giuj.jp/archives/5064
大変勉強になりました。腹部CTのオーダーが少なく、たまに依頼が来ると画像所見を参考書で探すという状況です。
痛みがなければ慢性胆嚢炎と診断して経過観察でいいですか、又慢性胆嚢炎の画像所見も再確認することが出来ました。
今後とも宜しくお願いします。
アウトプットありがとうございます。
>痛みがなければ慢性胆嚢炎と診断して経過観察でいいですか
そうですね。
>又慢性胆嚢炎の画像所見も再確認することが出来ました。
慢性胆のう炎の特殊型ですので、これが典型例とは考えないでくださいね(^_^;)
貴重な症例をありがとうございます。腺筋症の石灰化が強いものかと思いましたが改めて見ると壁肥厚が無さ過ぎですね。磁器様胆嚢は初めて名前を聴きました、毎回勉強になりありがたいです。
胃内の高吸収液体は薄いガストロでしょうか?胃前庭部か、十二指腸にかけて肥厚もあるように見えますが如何でしょうか?
教えて頂けるとありがたいです、よろしくお願いいたします。
アウトプットありがとうございます。
>胃内の高吸収液体は薄いガストロでしょうか?胃前庭部か、十二指腸にかけて肥厚もあるように見えますが如何でしょうか?
そうですね。ガストロです。
ちょっと古い症例で、昔は腹部のCTを撮影する際には消化管を見やすくする目的で検査前にガストロを飲んでもらっていました。
今はやっていません。
広範な壁在結石だと思ってしまいました(^_^;)考えてみれば、いくらなんでも広範すぎますね。
慢性胆嚢炎の慣れの果て、ということはオペが難渋するであろうという予想もたてられますね…。
ありがとうございます。
アウトプットありがとうございます。
>慢性胆嚢炎の慣れの果て、ということはオペが難渋するであろうという予想もたてられますね…。
癒着が強ければ難渋しそうですね・・・。
これは確か陶器様胆嚢だっ!と回答して間違えました(ーー;)
ごろ〜隊長ニアピン賞ください。
アウトプットありがとうございます。
陶器様胆嚢とも言うので正解です。
ホールインワン賞!?です。
慢性胆嚢炎は分かったのですが、そんな名前があるとは知りませんでした。磁器様胆嚢は胆嚢壁肥厚→石灰化の順番で起こるのでしょうか?それともいきなり石灰化するのでしょうか?
アウトプットありがとうございます。
慢性胆のう炎→壁の瘢痕化→壁にびまん性石灰沈着
と記載があります。
いきなりではなく長い歳月をかけてだと思われます。
参考:画像診断 Vol.28 No.12 2008 P1355
慢性胆嚢炎かなと思いましたが、特別に名前がついているとは初めて知りました。勉強になりました、ありがとうございます。
本旨とは関係ないのですが、スライド14-16で、右腎の腹側に低吸収の腫瘤のようなものが見えます。腎嚢胞でしょうか?見当違いでしたらすみません。
アウトプットありがとうございます。
慢性胆のう炎の慣れの果てということで覚えておいてください。
>本旨とは関係ないのですが、スライド14-16で、右腎の腹側に低吸収の腫瘤のようなものが見えます。腎嚢胞でしょうか?見当違いでしたらすみません。
腎嚢胞で合ってます!
外科医です。何度かこのような胆嚢を摘出しました。
石灰化した胆嚢の壁は、ちょうど鶏卵の殻みたいにパキッとした硬さをしていますよ。
イメージも合わさると画像所見も記憶しやすいかと思います(^^)
追伸 早起きして社会貢献するスピリット、素晴らしいです!応援しています!!
アウトプットありがとうございます。
>石灰化した胆嚢の壁は、ちょうど鶏卵の殻みたいにパキッとした硬さをしていますよ。
イメージも合わさると画像所見も記憶しやすいかと思います(^^)
そうなんですね。貴重な体験談ありがとうございます。
>早起きして社会貢献するスピリット、素晴らしいです!応援しています!!
いえいえ、そのように言っていただきありがとうございますm(_ _)m
いつも大変勉強なります、ありがとうございます。質問があります。
image4-7の肝右葉壁付近に小石灰化が認められます。感染性の胆管炎を繰り返し罹患したことによる肝内結石なのでしょうか?慢性胆嚢炎を繰り返したことによる陶磁器様胆嚢と、一元的に説明つくものなのでしょうか?
あと上記と関連性は無さそうですが、右胸水もありそうですか?
臨床情報や経過などの記載があまりないので、深読みし過ぎました。
アウトプットありがとうございます。
>image4-7の肝右葉壁付近に小石灰化が認められます。感染性の胆管炎を繰り返し罹患したことによる肝内結石なのでしょうか?
肝内というより肝表にあるようにも見えます。
肝表に粗大石灰化がある場合は、腹膜ネズミなども考えられますが今回はこれだけでは特に有意ではないと考えます。
>あと上記と関連性は無さそうですが、右胸水もありそうですか?
おっしゃるように右胸水もありますね。
この症例も、激しく勉強になりました…
強い石灰化が胆嚢壁全周に渡って存在しているのはわかったのですが、石灰化のインパクトが強すぎて、急性病変の結果と思い込んでしまいました。
他のコメントで外科医の方の摘出経験もとても参考になります。大動脈のガチガチの石灰かなど、実際に触ったらどんな感じななのかなぁ〜ってよく考えてました…
アウトプットありがとうございます。
>石灰化のインパクトが強すぎて、急性病変の結果と思い込んでしまいました。
石灰化があるということは時間をかけて慢性的にですね。
>他のコメントで外科医の方の摘出経験もとても参考になります。大動脈のガチガチの石灰かなど、実際に触ったらどんな感じななのかなぁ〜ってよく考えてました…
ですね。鶏卵の殻みたいとおっしゃっていましたね。
こんなの知らない、と思って解答を見たら知っている言葉だったので、反省しました……。
アウトプットありがとうございます。
知っている言葉と画像が結びついてよかったです!
恥ずかしながら聞いたことが無かったです。
研修医時代(30年以上前です)に磁器様胆嚢に胆嚢癌を合併した症例を経験しました。発見時には進行癌でその後閉塞性黄疸+肝不全で亡くなられました。医師人生初めての病理解剖をお願いした患者さんでした。
アウトプットありがとうございます。
貴重な体験談ありがとうございます。
磁器様胆嚢に胆嚢癌を合併となるとサイズが小さいうちは特に気づきにくそうですね・・・。
胆嚢壁に弾力がなくなるという感じですか?この様な胆嚢は胆汁排泄の時収縮できるのでしょうか?
アウトプットありがとうございます。
そうですね。収縮はできず、胆嚢としての機能は消失していると考えられます。