慢性胆嚢炎(chronic cholecystitis)

  • 慢性胆のう炎は、急性胆嚢炎の炎症が消退して慢性化したものと、胆石や細菌感染などによる慢性的機会刺激から生じたものがある。
  • 後者でかつ胆石合併例が多い(80-90%)。
  • 多くは上腹部の不快感や鈍痛、腹部膨満感などの不定愁訴を呈する。
  • 時として胆石発作を生じることもある。
  • 反復する炎症のため、胆嚢の壁肥厚や萎縮(線維化)、周囲組織との癒着を生じる。診断にはこの病変を捉えることが重要。
  • 結合織の増加は筋層外(漿膜下)で顕著となる。
  • 慢性胆嚢炎は胆嚢癌のリスクファクターの1つでもあるので、定期的な経過観察が重要である。

慢性胆のう炎の画像所見

慢性胆のう炎のエコー所見

エコーでは急性炎症は胆嚢壁の浮腫性変化を反映し層状構造が見られるのに対し、慢性炎症では程度はさまざまだが線維化を反映し高エコーを呈する。

慢性胆のう炎のCT、MRI所見
  • 胆嚢萎縮(平均42ml)
  • 胆嚢壁の全周性の肥厚(平均5mm)
  • delayed enhancement(ゆっくり粘膜面から(線維性結合組織の豊富な)漿膜面に均一に壁が染まる。そのため、粘膜に限局した癌と比較すると早期濃染がそれほど強くない点が鑑別点となる)
  • 結石を伴うことが多い。
症例 30歳代女性 右腹痛

chronic cholecystitis

壁肥厚の程度は急性胆嚢炎や胆嚢癌に比べ軽度である。内腔面は一般的に平滑であるが、不整を伴うものもある。

※胆嚢壁の線維化を反映して、造影ではdelayed enhancementを、MRCP(T2強調像)では壁は強い低信号を示す。

症例 40歳代男性 慢性胆嚢炎、胆嚢結石症

CHRONIC CHOLECYSTITIS

造影CTにおいて、筋層外(漿膜下)で結合織の肥厚が目立つ。

T2強調像で壁の低信号が目立ち、線維化を反映する慢性胆のう炎が疑われる。

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