【顔面】症例19

【症例】80歳代 女性
【主訴】転倒
【現病歴】本日体育館の観覧席で階段を踏み外し3段ほど纏絡。頭部打撲あり、救急要請。
【身体所見】意識清明、BP157/110mmHg、P 88bpm、BT 36.3℃、後頭部に挫創あり、脳神経学的所見に異常なし。

画像はこちら

横断像から見てみましょう。

後頭骨に骨折を認めており、骨の内側への転位があります。

また、気脳症があります。

その表面には帽状腱膜下血腫を疑う高吸収がありますが、頭蓋内には受傷部および対側含め明らかな外傷に伴う出血は認めていません。

骨条件で見てみると、骨片は複数あり、内側に転位している様子がよく分かりますね。

これまで見てきた骨折の形態とは異なりますね。

次に3D再構成の画像を見てみましょう。

後頭骨の一部が内側に陥没している様子がよく分かります。

円蓋部骨折にはこれまで見てきたような線状骨折のほか、今回のような陥没骨折があります。

 

診断:後頭骨骨折(陥没骨折)

 

※もはや顔面ではないですが(^_^;)

※保存的加療のため脳外科入院となり、その後フォローCTで頭蓋内出血などを認めず10日程度で退院となっています。

 

【顔面】症例19の動画解説

お疲れ様でした。

今日は以上です。

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