【胸部】TIPS症例58

【胸部】TIPS症例58

【症例】70歳代 男性
【主訴】左声帯麻痺
【現病歴】1ヶ月前より上記主訴あり。
【既往歴】糖尿病、脳梗塞(左内頸動脈ステント留置後)

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主訴の原因は何と考えられる?

大動脈弓部に腫瘤影を認めています。

3年前のCTAを見てみると動脈瘤であることがわかります。

また今回3年前よりも動脈瘤のサイズが増大していることがわかります。

しかしこれが、主訴とどう関係しているのでしょうか?

 

 

大動脈弓部には、左の反回神経が走行しています。

ですので、動脈瘤のサイズの増大により、この神経が圧迫され、結果、左の声帯麻痺が起こったと考えられます。

 

診断:大動脈弓部動脈瘤による左反回神経麻痺

 

※心臓血管外科受診となり、手術適応と判断されました。

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【胸部】TIPS症例58の動画解説


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