医師がバイトなどの副業をすると、税金の支払いにうんざりすることがしばしばあります。休みを削って働いたのはなんだったんだろうと虚しくなる人も・・・・。
最も効率のよい年収というのはあるのでしょうか?
この記事の目次
収入が増えると税金も増える。
医師バイトの源泉徴収(所得税)でも記載したように、日本では累進課税制度が用いられており、所得が増えるほど所得税の税率も上がります。
税率は下表の通り、5%、10%、20%…と6段階です。
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円を超え 330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円を超え 695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円を超え 900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円を超え 1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円超 | 40% | 2,796,000円 |
常勤先に加えてバイトを組み入れると、医師の場合、人によっては、最高税率に到達します。
すると給料の半分くらいは税金で持っていかれることになります。
休みを潰してまでバイトをするのがばからしくなるはずです。これは日本で住んでいる限り避けられません。
対策としては、1つは自分で事業を立ち上げ、会社を作ることです。会社を作ると、個人ではできない税金対策をすることができます。ただし、なかなか法人を作るのはハードルが高いかもしれません。
また、会社が利益を出してくると、40%の法人税がかかりますし、従業員を雇うと厚生年金や健康保険、雇用保険や労災保険の保険料負担も重くのしかかります。
最も効率がよい年収
もう1つは、この税率の表を見て、どこか上がり幅がおかしいところがありませんか?
そうです。695万-900万のところだけ20%から23%しか上がっていません。
ところで、この23%に該当するのは、課税所得が900万円以下であって、給与所得の額ではありません。
つまり、給与から控除額を色々引いたあとの、税金がかかる所得が900万円ということです。
例えば、奥さんと子供2人を養う男性医師の場合、この税率で抑えたければ年間給与所得は1448万円がおおよその上限となるのです。
意外に多くないですか?
逆に言えば、ここを超えてくると税率が一気に上がって来ます。
無理に休日頑張ったり、平日に当直バイトを入れたりして2000万円稼ぐのと、
子供や家族との時間や休息の時間を作って1448万円に抑えるのとでは、
後者のほうがよいと思いませんか?
この居心地のよい23%の税率を目指すというのは1つの税金対策です。
ちなみに、税金を支払うときに、現金払いはもったいないです→予定納税(所得税)をクレカ支払いにした方がお得!