胆管細胞癌(肝内胆管癌)(CCC:cholangiocellular carcinoma)
・原発性肝癌の3.6%を占め、HCCに次いで2番目に多い。
・男性にやや多い。
・HCVとの関連が深いといわれる。
・胆管の慢性炎症を起こす肝内結石、肝吸虫症、原発性硬化性胆管炎との合併あり。
胆管細胞癌の分類
・組織学的分類:
- 管状腺管癌(大部分)・・・粘液産生と線維性間質成分が豊富。
- 乳頭状腺癌
・肉眼分類→3つ。2つの型を持つことが多い。
- 腫瘤形成型
- 胆管浸潤型
- 胆管内発育型(4%だけ)
①腫瘤形成型
・比較的境界明瞭な腫瘤を形成。
・豊富な線維性結合織を反映して、早期相では辺縁がリング状に染まり、漸増性に造影増強される。
・腫瘤形成型では、乏血性のことが多く、遷延性濃染を来すため、大腸癌などの他の腺癌による肝転移と画像所見が類似する。
・腫瘍内を血管が貫通することがあり、悪性リンパ腫と鑑別が問題になることがある。
(参考)腫瘤内血管貫通の鑑別
- 悪性リンパ腫
- 胆管細胞癌
- 瀰漫性肝細胞癌
- Glisson鞘浸潤性の転移
- 限局性脂肪肝
②胆管浸潤型
・Glisson内を浸潤性に発育し、典型的な場合は樹枝状の形態を呈する。
・限局性肝内胆管拡張のみが異常所見としてとらえられることがある。
・肝門部に近い胆管より発生→診断は容易。
末梢胆管に発生→境界不明瞭で診断は困難。
・組織学的な進展範囲は画像でとらえられるよりも広い。
③胆管内発育型
・頻度は胆管細胞癌全体の4%と少ない。
・胆管上皮から内腔へと乳頭状発育を来すため、①②よりも予後は良好。
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