rhomboid fossa(鎖骨菱形窩)
- 鎖骨内側の下端に骨硬化縁を伴う欠損像として認められる正常変異。どの年齢にも認められる。
- 鎖骨と第1肋骨とを結ぶ助鎖靭帯(菱形靭帯)の牽引力が原因。
- 胸鎖関節から2~3cm外側の位置に認められる。
- 助鎖靭帯の肋骨側である第1肋骨の上縁にも同様の所見が認められることがある。
- 20〜30歳の男性の右(利き手側)鎖骨に多い。
- 鎖骨や第1肋骨の骨破壊像や肺野の空洞病変としないように注意が必要。
症例 12歳男児 突然の肩の痛み
右優位に両総鎖骨内側の下端に骨硬化縁を伴う欠損像を認めます。
CTでより明瞭です。rhomboid fossa(菱形窩)を疑う所見で、鎖骨の溶骨性病変と間違わないように要注意です。
引用:radiopedia
参考文献:
- 臨床画像 Vol.37 No.4 増刊号 2021 P66
- 画像診断に絶対強くなるツボをおさえる!P135