肺切除術後の術後性変化としてCT画像を読影する上で知っておくべきこと
- 肺葉切除後は、残存肺葉が偏位しながら代償性に拡張する。胸部単純X線写真においては各肺葉の無気肺に似るので手術歴を確認することが重要。
- 術直後の胸腔エアスペースは通常消失し、貯留した液体は減少していくが、少量が被包化されて長期に残存することもある。
- 術後の経過観察の画像で、手術材料としての自動吻合器によるステープルの金属影と縫合糸の補強で陥られるフェルトの縫合部補強材を認めることがある。
- 気管支断端瘻の防止のため、心膜周囲脂肪織などによる気管支断端の被覆により、断端周囲に脂肪の吸収値が認められることがある。
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参考文献:臨床画像 Vol.38 No.7増刊号 2022 p24-26