単純CTで腎錐体/腎髄質が高吸収に見えることがある
- スクリーニングの単純CTで両側の腎髄質、中でも腎錐体が高吸収に見えることがあり、white pylamid sign、dense renal medulla (DRM)などとよばれる。
- 健常人でも認められることがあるので、安易に石灰化や腎結石、尿管結石などと判断しないように注意が必要。
- その他、尿浸透圧の上昇(脱水、高ナトリウム血症、高タンパク食、糖尿、副腎不全、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH))、カフェイン過剰摂取、副甲状腺機能亢進症、髄質海綿腎、髄質嚢胞性疾患、腎結核、鎌状赤血球、腎乳頭壊死、高尿酸血症で見られることがある。
- 健常人において脱水補正前後で高吸収が消えたという報告あり。
- 片側の高吸収が欠如している場合は、同側の尿路閉塞を示唆するすることがある。
症例 20歳代男性 スクリーニング
単純CTにおいて両側腎錐体に高吸収を認めています。
病的意義はないと考えられた症例です。
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参考文献:
- Abdominal Radiology volume 47, pages2277–2278 (2022)
- American Journal of Roentgenology. 1997;168: 257-259
- White pyramid sign (kidney)
またまたまいりました。
これは病名は知らなかったが、結核か、と。
先輩医師から、病気がわからないとき「マリリン、まんこう、ぱんてい、まるみえ」を忘れるな。と言われたことを今でも覚えています。「悪性リンパ腫、慢性硬膜下血腫、粟粒結核(結核)、多発性骨髄腫」です。
漆喰腎、特徴的なCT画像ですね。胸部の所見は落としましたが、腎臓から行くと、結核にたどり着きますね。排菌していないと思いますが(排菌していたら大変です、本物の二類ですものね。)。