上腕骨外顆骨折
- 小児の肘骨折の15%を占め、上腕骨顆上骨折の次に多い、肘部の骨折。
- ほとんどが上腕骨顆上骨折と同様に転落や転倒の際に肘伸展位で手をついて受傷し生じる。そのため、小児の肘外傷ではレントゲン前に上腕骨顆上骨折と上腕骨外顆骨折を鑑別に挙げる。
- 上腕骨外顆骨折では外顆の付着筋が骨片を引っ張り、上腕骨外顆にある上腕骨小頭は外側へ回転転位する。骨折線が分かりにくい場合もこの転位を認めれば骨折と判断できる。
- Jakob分類が知られている。
- 小児の骨端線骨折は骨折のイメージを作るのに必要であるため、Salter-Harris分類も重要。上腕骨外顆骨折の多くがSalter-Harris分類のTypeⅣ。
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Jakob分類
- TypeⅠ:完全離断なし
- TypeⅡ:完全離断あり、転位なし
- TypeⅢ:完全離断あり、転位あり
参考文献:
- 臨整外 56巻5号 2021年5月 P622-623
- 骨折ハンター P164