骨腫瘍の診断総論
年齢からアプローチする
1-5歳 神経芽細胞腫の転移
5-10歳 LCH
10-20歳 ユーイング肉腫、骨肉腫、軟骨芽細胞腫(良性)
骨端線閉鎖後 骨巨細胞腫
30-50歳 軟骨肉腫
50歳- M&M(meta , multiple myeloma)
※原発性悪性骨腫瘍の頻度は、骨肉腫>軟骨肉腫>Ewing肉腫の順。
部位からアプローチする。
骨肉腫→膝関節(膝の上下)、上腕骨などなど
軟骨肉腫→骨盤骨、肩甲骨、胸骨など中心に近いところに出来る傾向あり。
骨巨細胞腫→長管骨の骨端、中でも橈骨遠位は特徴的。他、仙椎、膝周囲
単発性骨嚢腫→成人では腸骨翼、踵骨
■特殊な場所:
・脊椎は原発としては血管腫、骨軟骨腫、類骨腫、骨芽細胞腫、動脈瘤様骨嚢嚢腫
・脊椎後方成分→類骨腫、骨芽細胞腫
・仙椎:骨巨細胞腫、脊索腫が好発
・肋骨:原発としてはFD、動脈瘤様骨嚢腫、内軟骨腫、軟骨肉腫、骨髄腫など
・踵骨:骨内脂肪腫(内部に石灰化あり)、骨嚢腫(水がたまる)、pseudocyst
・骨幹端にほとんどの腫瘍ができる。なのでこれは覚えない。
・骨端では、軟骨芽細胞腫、骨巨細胞腫、関節症に起因する病変、感染、膿瘍
・骨幹では、ユーイング肉腫、リンパ腫。
単純X線所見からアプローチする
■骨吸収の辺縁
・骨吸収と正常骨の境界。
・活動性が低いのは境界明瞭、骨硬化縁あり。
・境界明瞭、骨硬化はなし。
・境界不明瞭。
・虫食い状、浸潤像
※下に行くほど活動性が高い。活動性が高いとは悪性のみではなく、骨髄炎やLCHでも見られる。
■骨膜反応
・単層性、shell型の骨膜反応=もっとも活動性が低い。
・卵の殻のように多層性、骨膜反応が途切れるCodman三角、棘状(spicula最も活動性高い)、放射状=活動性が高い。悪性が多い。
■石灰化
・べったりしている(雲状)=骨基質(T1,T2低信号)の石灰化 代表例は骨肉腫
・つぶつぶ、点状、リング状の石灰化=軟骨基質(水を含むT2高信号)の石灰化 代表例は 内軟骨腫。
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