髄液の流れと水頭症

髄液の流れと非交通性水頭症、交通性水頭症をイラストを用いて動画解説しました。

 

書き起こしたものが以下です。

まず髄液の流れです。

脳のシェーマの矢状断像(横から見た図です)

病気がみえる Vol.7 脳・神経 P154 引用改変しています。

横から見ると側脳室があり、側脳室の脈絡叢や脳血管などで髄液は産生・分泌 されます。

その後、Monro 孔を通り、第三脳室に行き、中脳水道を通って第四脳室を通り、 その後くも膜下腔に出て行くんですが、その出口は Magendie 孔(正中口)、そ れから Luschka 孔(外側口)、この二つから出ていき、くも膜下腔に行くというわけです。

そして最終的には、脳のくも膜顆粒から静脈洞に入っていき、循環していると いう流れになります。 つまり、脈絡叢・脳血管で産生・分泌→脳室→くも膜腔→静脈洞へというのが 髄液の流れになります。

次に、水頭症です。

非交通性水頭症について

まず、非交通性の水頭症では、閉塞してしまうので、閉塞部位よりも上部の脳室が拡大してしまいます。

脳室内やその出口に閉塞があり、髄液がくも膜下腔に流出できずに脳室が拡大するというわけです。

つまり、くも膜下腔は正常なのに、脳室のどこかに閉塞があって、それよりも上側が拡張してしまうということです。

その原因には、脳室周囲の腫瘍・先天奇形・炎症性疾患・血腫などが閉塞起点となります。

交通性水頭症について

次に、交通性水頭症です。

交通性水頭症では、脳室だけでなく、くも膜下腔も拡張します。

脳室やくも膜下腔に異常があり、その結果くも膜下腔から静脈洞に入っていけないというのが交通性水頭症です。

脳室・くも膜下腔が均等に拡大するのが交通性水頭症で、くも膜下腔に閉塞があり、髄液が静脈洞へ排出されずに脳室・くも膜下腔が拡大するというのが交通性水頭症です。

原因としては、髄膜炎・頭蓋内出血・頭部外傷などがあり、これらで吸収障害が起こり、交通性水頭症になります。

参考文献:病気がみえる Vol.7 脳・神経 P154 

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