中大脳動脈(MCA:middle cerebral artery)には複数の破格・正常変異が知られています。

ただし、細かく覚える必要はないのではないかと個人的には思います。

  • 2本あることがある。
  • 窓形成を来すことがある。

と言う程度でまずは理解しましょう。

中大脳動脈の破格・正常変異

中大脳動脈の破格・正常変異には

  • 重複中大脳動脈
  • 早期二分中大脳動脈
  • 近位起始副中大脳動脈
  • 遠位起始副中大脳動脈
  • 中大脳動脈重複起始
  • 中大脳窓形成

があります。

 

Willis動脈輪から右側の内頸動脈、前大脳動脈A1、中大脳動脈M1のみを取り出してこれらの変異を見てみると次のようになります。

重複中大脳動脈

内頸動脈の末端部から中大脳動脈が分岐する変異です。

症例 40歳代女性

左中大脳動脈のM1が起始部から2本あります。

重複中大脳動脈なのか、早期二分中大脳動脈なのかの判断はやや困難ですが、どちらかと言えば、重複中大脳動脈に相当する症例と考えられます。

早期二分中大脳動脈

中大脳動脈M1の途中から中大脳動脈が分岐する変異です。

症例 30歳代女性

まず右中大脳動脈(MCA)がM1の途中から同じくらいの太さの血管に2つに分岐していることが分かります。

また左もよく見ると細い血管がM1の途中から分岐していることが分かります。

このように1cm以下の短い中大脳動脈本幹があって、早期二分中大脳動脈の所見です。

近位起始副中大脳動脈

前大脳動脈のA1の近位から中大脳動脈が分岐する変異です。

症例 20歳代女性

左の前大脳動脈のA1の途中(近位部)から中大脳動脈がもう一本分岐しており、近位起始副中大脳動脈の所見です。

 

遠位起始副中大脳動脈

前大脳動脈のA1の遠位もしくはA2から中大脳動脈が分岐する変異です。

中大脳動脈重複起始

内頸動脈の終末部から中大脳動脈が2本分岐したけれど、すぐに合流したものです。

中大脳窓形成

中大脳動脈に窓形成したものです。

 

 

参考文献:知っておきたい頸部~頭部動脈破格 MRAとCTAの読影が楽しくなる! P98-105

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