脊髄星細胞腫(astrocytoma)
・髄内腫瘍では上衣腫に次いで多い。
参考記事)髄内腫瘍の鑑別診断
・好発年齢は20-30歳。
・頸髄〜胸髄に多い。
・WHO gradeⅠ〜Ⅱ。小児では低悪性度が多い。
・腫瘍の存在する脊髄レベルでの疼痛が初発となることが多い。
・治療は手術であるが、浸潤性発育をきたすため、全摘が難しい。
脊髄星細胞腫の画像所見
・腫瘍がある部位の脊髄が腫大。
・境界が不明瞭で、周囲に浮腫を伴う。
・偏心性に分布する傾向がある。
・20%程度で腫瘍内や腫瘍の上下に嚢胞を伴う。
・造影効果は均一〜不均一に認める。悪性度の低いものでも造影効果あることあり。
・頭尾方向に腫瘍は長く進展し、脊髄空洞症を伴うことあり。
星細胞腫と上衣腫の鑑別点
特徴 | 星細胞腫 | 上衣腫 |
好発年齢 | 小児〜若年者 | 成人 |
占拠部位 | 偏心性 | 中心性 |
境界 | 不明瞭 | 明瞭 |
出血 | あまりない | よくある(hemosiderin cap) |
造影効果 | 局所的 | 一定しない |