気管支閉鎖症(bronchial atresia)
- 発生異常により、葉気管支、区域気管支が閉鎖したもの。
- 末梢組織からの分泌液の貯留によって気管支の拡張を示す。
- 約半数は小児期に発見され、成人の場合は40歳までに発見されることが多い。
- 末梢の気管支には粘液貯留(mucoid impaction)を認める。末梢の肺は、側副路を介して、周囲から空気が入る。気腫性変化になる。
- 多くは無症状。健診などで偶然発見されることが多い。
- 左上葉に好発する。次に右上葉。
- 肺分画症状、気管支嚢胞などと鑑別が必要だが、これらは透過性は亢進しないことが多い。
気管支閉鎖症の画像診断
- 胸部X線では、粘液貯留を反映して、円形、卵円形、V字型などの形態を呈する肺門近傍の腫瘤影。その末梢に気腫性変化(透過性亢進部位)あり。
- 限局性肺気腫や、粘液貯留(mucocele)は二次的変化として認められる。
症例70歳代女性
左上葉に気管支に粘液貯留を認め、末梢に気腫性変化あり。
気管支閉鎖症を疑う所見。
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いつも大変お世話になっております。ありがとうございます。
すみません、2016年28番の症例は解説を拝見すると気管支原生嚢胞の方が疑わしいとのことでしたので、気管支閉鎖症のページに載せておくのは誤解を生んでしまうのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
ご指摘ありがとうございます。おっしゃるとおりで消しました。