アミオダロン肺
- アミオダロンは抗不整脈薬の1つ。抗体不整脈薬による薬剤性肺炎の報告はアミオダロンが多い。Na,K,Caチャネル遮断作用に加えてβ受容体遮断作用を併せ持つ複雑な薬物。
- 上室性/心室性を問わず頻拍性不整脈に対する第1選択。
- アミオダロン肺はアミオダロン使用後、数日〜10年以上までいつでも発症のリスクあり。
- 使用患者の20%程度に認められ、死亡率は10-20%と高い。
- 組織学的所見は、DAD/AIP、NSIP、器質化肺炎。
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アミオダロン肺の画像所見
- 基本的にびまん性だが、下肺優位という記載が多い。
- 間質性肺炎、肺線維症、肺胞炎、肺胞出血を来す。
- すりガラス状陰影、限局あるいはびまん性のコンソリデーション、網状陰影。
- ヨードを多く含むため、肺病変は高吸収を呈することがあるが頻度は高くない。
症例 70歳代女性 アミオダロン常用
両側にモザイク状のすりガラス影あり。アミオダロン肺を疑う所見。